越前シャツの作り方がリリースされました
「越前シャツの作り方」がリリースされました。
越前シャツはおそらく、洋服のシャツが石徹白に入りりつつあった頃、このかっこいいシャツを、手元にある着尺幅の布でどうやって作ろう、と試行錯誤して、作られていた前ボタンシャツと思われます。
もともと、男性の作業着として作られていたようで、”越前”(石徹白は昭和30年ごろまでは福井県だったので、越前とのつながりが深いです)から仕入れた木綿の縞生地を使っていたそうです。これまでの作り方「たつけ」や「はかま」と同様に、直線裁断だけで作られる”奇跡”とも思えるシャツですが、現代風に少しアレンジしてありますので、衿ぐり・衿は多少のカーブを描いた作り方になっています。
*写真は店主の平野に越前シャツの作り方を伝授している石徹白りさこさん
さて今回、こちらの本を出版するにあたって、長い時間をかけて、作る方がわかりやすいようにと考え尽くしました。
たくさんの方にお手に取っていただきたい反面、そこそこの縫い物経験者さん向けかとは思います。直線裁断で、前ボタンのシャツが作れることはとても意義深いことです。
しかし、昔の人は、自分で服を作ることに慣れているので、この複雑な裁断・縫製方法を思いつき、手元にある着尺の反物でシャツ作りをしていたのだと思います。(越前シャツキットも好評販売中!)
とてもチェレンジングな分、つくりがいはあると思いますので、ご購入前にぜひ下記を読んでいただいただけたらと思います。
・手縫いでもつくることはもちろん可能ですが、少し根気が入ります
・ミシンを持っている方は、ミシン縫いをおすすめします
・ミシンで作る場合、端を始末するミシンがあるものが良いです(ジグザグかロックミシン)
・過去に服作りの経験があることが望ましいです(シャツを作ったことがある)
・ボタンホールを機械なしで開けるという難しい工程もあります
はかま(難易度1)、たつけ(難易度2)の作り方よりは、難易度がより高いですが、その分魅力に溢れた直線裁断のシャツ。
ぜひ腕に自信のある方は、越前シャツ作りに挑戦してみてくださいね!