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カート

カートが空です

いとしろの日々

白銀の世界へ

石徹白は先週から雪が降り始め、すっかり白銀の世界に。

今年は降り始めが遅かったのでなんとなく秋が長かったように思います。おかげで、お漬物の準備も終わりました。

12月は雪道の中での地域外での展示会の往復が心配になるのですが、その不安もそれほどなく出かけられたのが、ありがたいことでした。

石徹白は2つのスキー場を超えたところにある集落で、雪はある程度降ってもらわないと生活に困ってしまう人が多くいます。また、白山の麓の水源地でもあるので、雪が少ないと下流域の夏の水量にも関わってくるので積雪は欠かせない。

もちろん、雪がない方が普段の生活はしやすのですが、雪があってしかるべき場所なので、こうして積もり始めると、ホッとした気持ちにもなるのです。

これからの季節は雪の降り方をチェックして、雪下ろしをしたり、お漬物の味見をしていいところで引き上げる段取りをしたり、また、お正月に向けてお餅つきや蕎麦打ちをする・・・などなど石徹白らしい雪国暮らしが始まります。

 

雪山を眺めて、この中で野生動物はどうやって寝ているんだろうなとか、植物の小さな芽は冬越しで強くなるんだろうな、とか、同じこの土地に住んでいる人以外のものへの眼差しも少し変わって、思いやるような心持ちになります。

厳しく寒い冬を乗り越えるからこその、自然の美しさ、逞しさがあると思っていて、それは人にも言えることだし、周りの全てのものに当てはまるのではないかと思います。

そう思うと、この雪や寒さは必ずしもマイナス要素ばかりではなく、新しい春を迎えるための大切な準備期間であると思えるし、こうした中でも愉快に美味しく過ごすたくさんの石徹白ならではの知恵を、この土地で生きてきた人々に学んで実践したいと思うのです。

 

子供たちは相変わらずどんな季節でも元気いっぱいで、夏は川で目一杯遊んでいましたが、今はスキーウエアを着て毎日のように雪の中で体を動かしています。逞しく、頼もしく、丈夫に育っていく我が子を眺めるのは嬉しいものです。

明日は冬至。ますます寒さが厳しくなりますが、夜の長さが一番長い日で、これからはすでに春に向けて、夜が短くなってくる。長いとはいえ、あっという間に過ぎていく冬の時間をじっくりと味わいたいと思います。

みなさんも、どうぞこの季節をお楽しみくださいね。