藍の花、結実の季節

藍がついに花を咲かせ始めました。

藍の2回目の刈り取りが終わってから、3番刈りができるかも・・・と思うほど葉っぱが繁りました。

今年は先日の台風14号までは、蒸し暑さが続いたのと、雨が多かったからか、藍の生育にいい夏だったのだと思います。

とは言っても、標高が高く秋が早い石徹白なので、3番刈りはやはりかなわず、藍の花芽が現れました。

花が咲くと、葉っぱにあった色素が花にいってしまうと言われていて、もう藍染めに使える葉っぱではなくなります。だから、花が咲くと、ああ、今年も藍畑は終盤だなぁと思うのです。

藍の収穫は天気予報と睨めっこで、藍の生育状態と空模様とを見ながら気を揉む日々なのですが、こうして藍の花の時期になると、良い花を咲かせ、良い種が結実するように祈るのみ という境地に至ります。

霜が降りる前に結実しそうになかったら、種とりの株に霜除けの不織布をかけてあげて、あとは実るのを待つのです。

 

私たちが栽培する藍は赤い花で、満開の時期は燃えるように赤い鮮やかな花で畑が覆われます。この赤を持つ植物が、どうして藍を出すのだろうかと不思議な気持ちになります。

植物の力を借りて染めをしている者として、こうして土から生み出すことができる環境にいられることに感謝の気持ちでいっぱいです。

畑を完璧にやることはまだまだできないのですが、あまり無理しすぎることなく、少しずつでも進化させていきたいと思っています。

 これから本店においでいただける方には、10月いっぱいは藍の花をご覧いただけると思いますので、楽しみにいらして下さいね。