すくもの仕込みをしました
今日、すくもを仕込みがスタートしました。
藍の刈り取りが終わって、ためておいた乾燥葉と、いろんな方に育てていただいたものを合わせて、全部で約80キロ。栽培し、乾燥させ、葉っぱだけにする作業はとても大変なことです。
これほどの量を私たちだけで作ることができないので、育ててくださった皆さんに感謝しかないです。
これから3ヶ月ほど、きちんとした形で発酵させていくために、温かな「すくも部屋」を作ります。この方法は福井県大野市にいらっしゃる藍染の先生、皆藤さんに教えていただいた方法です。
下は電気毛布をくっつけたベニア板。周りは米の籾殻を袋いっぱいに入れた断熱材。その周りにゴザを敷き詰めます。
そして、藍の乾燥葉に水を打って、順番に山にしていきます。今日はお手伝いに遠方から来てくださる方もいらっしゃったので、とっても助かりました!
葉っぱを積み上げて山にする高さは大体腰あたりで一旦状況を見ていきます。
とにかく温かくする必要があるので、ゴザを上や手前にも置いて、風が入らないようにします。
これで毎日温度をチェックしていきます。山がある程度小さくなったら、残りの30キロを投入して、また発酵を促してきます。
60度〜65度をキープするのが目標で、そのために切り返して酸素を入れてあげたり、乾いてきたら水を打ったり、はたまた寒かったら毛布を追加したり。あれこれと手を打っていくのです。
藍染が終わってひと段落・・・と思いましたが、これからまた気を張っていく必要があります。我が子が一人増えたような心持ちです。
みんなと育てた葉っぱがより良い色を出してくれるよう、手を、そして心を尽くしていきたいと思います。
この葉っぱたちが、こうした工程を経ることで、藍色が出てくるのが本当に不思議で、素晴らしくて、いつも藍を愛でています。
そうそう、ちょうどすくもの仕込みのこの日に霜が降りました。石徹白は紅葉も始まり、ついに近くの山々も冬支度です。
美しい秋がさらに深まっていきます。本店も10月いっぱい。寂しい気持ちもありますが、冬の地域外での展示会での出会いを楽しみに、準備に勤しもうと思うのです。