石徹白の人たちから学ぶこと

今年はこれまでどおりの雪の降り方で、石徹白には、現在2メートル近くの積雪があります。

先日、唯一の生活道路である県道が、通行止になり「孤立」集落として、全国ニュースに取り上げられましたが、実はこういうことはそれほど珍しいことではありません。

今回は、丸1日ほどで道は通行できるようになり、足止めされていたスキー客も無事に帰ることができたそうです。

石徹白集落の人たちは、かつては、冬は、たくさんの漬物を漬けて、冬じゅうの食料は雪が降る前には確保していたとのことで、日々の往来ができなくても困らなかったそうです。

私たちは、すでに車社会に慣れているので、きれいに除雪される道を、冬も不便なく通行して買い物にも出かけますが、何かあった時のために、保存用の冷凍庫に食料を備蓄したり、先人に習ってお漬物を漬けて日々生活しています。

こういう時こそ、昔からの知恵に学ぶ大事さを感じ、ここで生きてきた人たちをより尊敬する気持ちが高まります。

何があっても、たくましく、楽しく、生き延びる。そんな強さを、いつも石徹白の人たちから、この自然の厳しさの中で学んでいます。


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写真:田中佳奈