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ヒメジオンの染め

6月後半から7月頭にかけて、ヒメジオンで染めました。

植物は全体的にそうですが、花が満開になってしまう前、蕾の時に色をたくさん持っています。そのタイミングでうまく染められるよう、集落の中に自生するヒメジオンと睨めっこです。

暑い日が続くと急にぐんと伸びて、急に咲いてしまう。
と思ったら、しばらく寒い日が続いて、伸びが止まってしまった・・・

というような状況も珍しくなく、植物で染める私たちは「今!」をいかにうまく掴むかを常に考えています。(藍の葉っぱの刈り取りもベストなタイミングでやらなくては葉っぱに色が少ない状態・・・)

植物で染めるとき、私たちはたくさんの草木を使います。

ヒメジオンはたくさん採取できるのでとてもありがたい染め材です。しかも、誰も必要と思っていない”雑草”の部類に入るので、「ヒメジオンいただいていいですか?」と地主さんにお尋ねすると、どなたも喜んで「どうぞどうぞ」と言ってくださいます。

たくさん集めて大きな鍋でぐつぐつ煮て布や服を染めていきます。

色がしっかりと出て、とてもいい染め上がりになりました。

 

美しい自然の色を布に染め付けていくこと。それが普段の暮らしに取り入れられること。それは喜びでしかありません。

少しずつ、薄い皮を剥ぐように、色が変化していきますがそれも楽しみの一つと捉えていただけたら。

今ある色のその奥には、植物の一部であるまた異なる色が潜んでいるのです。

ヒメジオンで染めた商品はこちらからご覧いただけます。