わたしたちは、岐阜県と福井県の県境に位置する石徹白(いとしろ)という集落で、そこに伝わる服の形をベースとした服作りをしています。



2012年5月、石徹白で生まれ育った、当時80代のおばあちゃんたちから「たつけ」の作り方を教えていただきました。




最後にたつけを作ったのは、もう50年近くも前のことと話しながらも、布の裁断方法や寸法まで記憶している。しかも、「和裁」の技術でできているので、すべて直線裁断で布が無駄になることが一切ない。
完成したものを穿いてみると、それまで感じたことのない着心地の良さ。動きの良さ。そして、体が自由になることによって、心も解放される感覚がある。



ここに暮らしてきた人々が「たつけ」を伝え続けてきたことの理由が、実感として分かる。もはや、私にとっては「たつけ」は単なるズボンではなくて、彼女たちの存在、彼女たちが生きるために生きてきた、この石徹白地域という背景全てが一つになって、私の中に在るものの象徴なのかもしれない、とさえ思う。
私たちは、石徹白で継承されてきた民衣を学び、現代的な創造性を加え、次の世代に伝えていきたいと、日々ものづくりを続けています。



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